どうもnayuです。
ビール通なら一度は飲んでみたいと思うトラピストビール。
歴史深いビールを飲んでみたくありませんか?
トラピストビールとは?
中世からトラピスト会の修道院で醸造されているビールです。
当時は修道院の外では飲むことができなかったのが
1950年代頃から一般の醸造所で真似て作ったものが売り出されるようになりました。
そこで1962年にトラピストビールの定義が定められ
それ以外のものはトラピストビールと名乗ることが禁止されました。
2023年11月現在では、全部で10か所のトラピストビールがあります。
トラピストビールとして認定されるには以下の3つの要点を満たす必要があります。
①修道士が自ら醸造するか、修道士の監督のもとで醸造されたものであること
②修道院の敷地内の醸造所でつくられていること
③営利目的ではなく、収益は修道院の運営やメンテナンスに充て
残りは慈善団体に寄付すること
ブランド | 国 | 醸造修道院 |
シメイ | ベルギー | スクールモン修道院 |
オルヴァル | ベルギー | オルヴァル修道院 |
ロシュフォール | ベルギー | サン・レミ修道院 |
ウェストフレテレン | ベルギー | シント・シクステュス修道院 |
ウェストマール | ベルギー | 聖心ノートルダム修道院 (ウェストマール修道院) |
ラ・トラップ | オランダ | コニングスホーヴェン修道院 |
ズンデルト | オランダ | アプダイ・マリア・トゥーフルフト修道院 |
エンゲルスツェル | オーストリア | スティフト・エンゲルスツェル修道院 |
トレフォンターネ | イタリア | トレフォンターネ修道院 |
ティント・メドウ | イギリス | マウント・セント・ベルナルド修道院 |
ベルギーのトラピストビール
ベルギーのトラピストビールは5つです。
①シメイ
②オルヴァル
③ウェストマール
④ロシュフォール
⑤ウェストフレテレン
日本で比較的手に入りやすいのは①~④。
⑤ウェストフレテレンは現地に行かないと買うことができない
幻のトラピストビールと呼ばれています。
この中で最初に市販されたのはシメイで現在最も多く市場に出回っています。
シメイ CHIMAY
シメイを醸造しているスクールモン修道院は
ブリュッセルから約2時間ほどのエノー州の南端に位置しています。
修道院内の天然地下水と農産物を使用して造られています。
熱処理、ろ過を行わず、瓶詰直前に新鮮な酵母を加えて作る
瓶内2次発酵ビールです。
シメイレッド
【BEER STYLE】
TRAPIST BEER/BROWN ALE
【ABV】7%
【IBU】-
スクールモン修道院
シメイの元祖レッド。この他にもホワイト、ブルー、ゴールド、グリーンなどがある。
ブラウンアンバー色。10~12℃が適温。
フルーティーで芳醇なアロマ。
モルティで香ばしい甘さもあるが割とドライなフィニッシュ。
オルヴァル ORVAL
オルヴァルのラベルには
指輪を加えた鱒(マス)が描かれています。
これは『マチルドの泉の伝説』にちなんでいます。
1076年ごろ醸造所周辺を治めていたトスカーナ出身のマチルド伯爵夫人が
亡き夫から贈られた結婚指輪を泉に落としてしまいます。
『指輪を戻してくれたらお礼に立派な修道院を建てます』と祈りを捧げたところ
鱒が指輪を加えて現れたというもの。
約束通りに建てたのがこのオルヴァル修道院です。
オルヴァル
【BEER STYLE】
TRAPIST BEER
【ABV】6.2%
【IBU】32
オルヴァル修道院
出荷するのはこの1種類のみ。
聖杯型のグラスも特徴。
濁ったオレンジ色。12~14℃が適温。
オレンジ、レモン、リンゴのフルーティなアロマ。
ホップの苦味も強く、ドライな喉ごし。
ドライな中にも甘み、酸味が漂う。
醸造工程で酵母を3回にわけて投入してます。
3回目は瓶詰の際で野生酵母(ブレタノミセス)を加える。
また熟成段階にホップを追加する
ドライホッピング製法を取っている。
ウェストマール WESTMALLE
聖心ノートルダム修道院は1836年に自給自足のための醸造から始まり
1921年から販売を開始します。
トリプルの母とも呼ばれます。
トリプル=色が淡くアルコール度数が高い
という認識を広めました。
ウェストマール
【BEER STYLE】
TRAPIST/TRIPEL
【ABV】9.5%
【IBU】36
ウェストマール醸造所(聖心ノートルダム修道院)
オレンジゴールド。8~14℃が適温。
バナナやクローブの柑橘系フルーティーなアロマ。
アルコール度数高く甘み、旨味、苦味のあとに
ドライなフィニッシュ。
ロシュフォール ROCHEFORT
ロシュフォール修道院は外部に対してとても厳格なことで有名です。
他の修道院のようにカフェやオーベルジュを持っていません。
ロシュフォール
【BEER STYLE】
TRAPIST BEER
【ABV】11.3%
【IBU】-
ロシュフォール醸造所(サン・レミ修道院)
このほかにも6と8がある。数字はベルギーの旧式単位で表した糖分の比重を表す。
濃いダークブラウン。きめ細かい茶色の泡。
12℃~14℃が適温。
バナナ、レーズン、イチジクのフルーティなアロマ。
カラメル、チョコの濃厚な甘味と苦味。
時間が経つにつれて黒糖のような苦味、甘味が際立ってくる様子。
トラピストビールは比較的アルコール度数が高く、また芳醇で濃厚な味わいのものが多いので、ゆっくりと楽しみ甲斐があります。